NY為替概況 ギリシャ不透明感を嫌気したリスク回避先行

2014年12月31日 07:16

NY序盤は、ギリシャ政局の不透明感を嫌気した昨日来のリスク回避ムードが加速し、為替市場では円買いが強まった。ドル円は、ギリシャ政局不安を背景としたリスク回避の米長期金利低下によるドル売りと、リスク回避の円買いから、19日以来の安値118.86円まで下落している。米長期金利は2.165%まで低下。米株も安寄りし、さえなかった。米経済指標は思わしくない結果だったが、これらの指標の後押しより、昨日来のリスク回避の流れを引き継いだ印象がより強かった。
 
クロス円でもリスク回避の円買いが先行。ユーロ円が11月14日以来の安値144.77円へ下振れたほか、スイスフラン(CHF)円も同日以来の水準120.40円まで下落した。ポンド円は今月18日以来の185円割れとなり、184.96円まで下落幅を広げている。加ドル円も102.28円まで円高・加ドル安推移。ただ、こうしたリスク回避ムードは次第に緩み、ドル円が米長期金利の持ち直しを手掛かりに119円半ばを回復したほか、クロス円も下落幅を縮小。ユーロ円は145円前半、ポンド円は185円後半、スイスフラン(CHF)円は120円後半、加ドル円は102円後半へ反発している。オセアニア通貨は対欧州通貨や対ドルでのオセアニア通貨の底堅さが支えとなったようで、対円でも豪ドル円が97円半ば、NZドル円が93円前半で下げ渋り、それぞれ97円後半、93円半ばへ戻した。もっとも米株はさえない動きが続き、円買いの巻き戻しがさらに進むには至らなかった。
 
ドルが対円で売られた場面でも、ユーロの対ドルでの戻りは1.21ドル後半レンジまでにとどまった。一方でドル安や、対ユーロでの底堅さを背景に、ポンドドルは1.5574ドルまでじり高となり、オセアニア通貨も対ドルで上値を伸ばした。豪ドル/ドルは一時0.8203ドルと18日以来の0.82ドル回復。NZドル/ドルは16日以来の高値0.7848ドルまで上昇した。ドル/加ドルも原油価格の反発を後押しに、1.1597加ドルまで加ドル高推移となった。
 
 
XEMarkets 口座開設