NY為替概況 イベント控えて膠着 米指標は強弱まばら

2014年05月02日 06:22

NYタイムでは各通貨が極めて限定的なレンジで推移した。この日発表された米国の経済指標は強弱まばら。米3月個人所得や同消費支出は予想を上回る好結果となり、4月ISM製造業景況指数は昨年12月以来の高水準を示現した。一方で新規失業保険申請件数が予想より増加したほか、3月建設支出は市場予想に届かず前月分が下方修正された。翌日に4月雇用統計を控えるなか、欧州の主要市場の一部が休場だったことも手伝って指標への反応は限定的。フロー主導の小幅な上下となった後、午後になると一層、膠着感を強めていった。関連市場では、前日、引け値ベースで史上最高値を更新したダウ平均が徐々に利益確定の売りに押された。米連邦公開市場委員会(FOMC)で低金利政策の長期化が改めて示されたことも尾を引いてか、米10年債利回りは一時2.6%を割り込んで3月3日以来の低水準を示現した。
 ドル円はロンドン序盤からのじり高傾向を引き継ぐと、朝方に102.38円までレンジ上限を拡大。その後は米株安・債券高に上値を抑えられて伸び悩んだ。ユーロドルは1.39ドル回復を果たせず、短期筋の手仕舞いで1.3863ドルまで軟化。ポンドドルは1.68ドル後半、豪ドル/ドルは0.92ドル半ばでもみ合った。NZドル/ドルは一時0.8640ドルまで下値を切り上げた。クロス円の動意も限られ、ユーロ円は141円後半、ポンド円は172円後半、豪ドル円は94円後半で横ばい。NZドル円は終盤に88.37円まで買われ、対ドル同様に底堅さを示した。