NY為替概況 イベント前の手控え感 ユーロは反発継続

2014年06月17日 07:07

NYタイムでは翌日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に各通貨の値動きは限定的。この日発表された一連の米経済指標は総じて好感される内容だったが、米株価や米債利回りにも強い方向感はみられず模様眺めムードが強かった。米6月NY連銀製造業景況指数は+19.28と、前月からの鈍化予想に反して4年ぶりの高水準を示現。米5月鉱工業生産や同設備稼働率もコンセンサスを上回った。一方で国際通貨基金(IMF)は2014年の成長見通しを従来の+2.8%から+2.0%に引き下げ、今後数年の潜在成長率を2%前後と試算した。米当局者の潜在成長率に関する見方に注目が集まるなか、IMFの見通しはFOMCに向けていくらかの警戒感を醸成する内容だったといえそう。ドル円は米経済指標後の小幅なドル買いを挟みながらも101.80円前後を中心に小幅な振幅。
 ユーロには欧州タイムからの買いが続き、対ドルは一時1.3580ドルと先週末高値をわずかだが上回った。欧州中央銀行(ECB)が今後数カ月、新たな政策手段の実施を手控えると一部で報じられたことも手掛かりとなった。ポンドドルが2009年8月以来の1.70ドル乗せを達成していったん調整に押されたことで、ユーロポンドでユーロ反発が進んだこともユーロ上昇を後押し。ユーロ円も序盤に138.28円まで高値を更新した。ポンドドルは1.69ドル後半で調整が一服。ポンド円は172円後半で下げ渋った。また、高止まりする原油価格も背景に豪ドル/ドルは0.94ドル前後、NZドル/ドルは0.86ドル後半まで調整の下押しから水準を回復させた。豪ドル円は95円半ば、NZドル円は88円半ばで底堅く推移。
 
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