見通し(東京市場 為替) CPI受けた他市場の反応に留意

2014年04月25日 08:01

NYタイムは、強い米指標を受けドル買いが先行したものの、ウクライナ情勢の緊迫化を受け、リスク回避の円買いが強まった。ドル円は102.65円まで上昇後、102.09円まで下ぶれた。この日発表された米3月耐久財受注は+2.6%と、市場予想の+2.0%を上回り、輸送用機器を除いたデータも+2.0%と、予想の+0.6%から大きく上放れた。同時に発表された米新規失業保険申請件数は市場予想を上回る32.9万件となった。一方、ウクライナ暫定政権による親ロシア派の強制排除を受けて、ロシアがウクライナ国境付近で新たな軍事演習を開始し、市場では地政学的リスクへの警戒感が再燃した。クロス円もドル円同様に上下し、ユーロ円は一時141.04円まで下値を広げた。対ドルでは各通貨まちまちで、欧州通貨は底堅く、ユーロドルは1.3791ドルを安値に1.38ドル前半に水準を切り返した。オセアニア通貨は軟調で、豪ドル/ドルは0.9252ドル、NZドル/ドルは0.8547ドルまでレンジ下限を広げ、その後も戻りが鈍かった。
 東京タイムは朝方に消費税の影響を織り込んだ4月東京都区部消費者物価指数(CPI)が発表となる。発表直後の1次的な為替相場の振れは限られるだろう。しかし株式など他の金融市場で増税の影響を加味した動きが継続すれば、為替動向にも波及することが考えられる。ただ、同消費者物価指数の発表というイベントをひとつこなしても、来週に日米金融政策の発表、金融緩和観測が根強いユーロ圏の消費者物価指数、米雇用統計とさらに大きなイベントが待ち受けている。ドル円は102円の節目を試す下ぶれリスクをはらみつつも、基本的に102円台を中心としたレンジで推移しそうだ。