見通し(東京市場 為替) 豪CPIに注目、中国PMIも手がかりに

2014年04月23日 08:07

 昨日海外市場で円相場の方向感は限定的。ドル円は株価の軟化につれて102.41円まで下押す場面はあったが戻して引けた。ユーロドルは欧州中央銀行(ECB)による追加緩和観測を背景に1.38ドル前半で上値は重かったが、ユーロを積極的に売り進む動きも見られず。ポンドドルは、米ファイザーが英アストラゼネカの買収交渉を継続しているとの報道を受けて1.68ドル前半まで堅調に推移。オセアニア通貨は対主要通貨での金利差拡大観測を背景に買われた。
 本日の円相場は引き続き動意薄だろう。株価が手がかりとなるほど上下すれば円は反応を見せるだろうが、オバマ米大統領の来日で相場が動意付くような材料が提供されるとは思えず、ドル円は102円台でこう着したままだと思われる。
 動きがありそうなのはオセアニア通貨で、本日は豪1-3月期消費者物価指数(CPI)と中国4月HSBC製造業PMI・速報値の発表が予定されている。豪CPIは加速していると見られており、1-3月期の伸びは中期的な目標上限である3.0%を上回る見通し。年内の豪利上げ観測がわずかにあるため、結果次第では豪金融政策をテーマとした動きが台頭するかもしれない。HSBC発表の中国製造業PMIは3カ月連続で景気判断の分岐点である50を下回っている。本日発表の4月分で低下は一巡すると期待されているが、裏切られるようだと豪ドル売りとなりそうだ。ただ、テーマとしては中国の景気動向よりも豪金融政策のほうが値動きにつながりやすく、豪州の物価動向のほうが息の長い流れを生み出すと思われる。
 
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