見通し(東京市場 為替) 日銀金融政策会合、影響は限定的か

2014年05月21日 08:00

NYタイムは円が小幅高。米株式市場で、2営業日続伸の反動から利益確定売りが幅広い銘柄に入ったほか、米長期金利が低下するなどリスク回避の流れが強まった。今年のFOMCで投票権を持つプロッサー米フィラデルフィア連銀総裁は「できるだけ早い時期に利上げが必要となる可能性も」と述べたが、市場の反応は限られた。ドル円は101.19円までレンジ下限を拡大。ユーロ円も138.55円とロンドンタイム入りにつけた安値に並んだ。豪ドル円は、豪政権や格付けへの懸念がくすぶった流れが尾を引いたこともあり、93.57円と3月25日以来の安値をつけた。
 東京タイムでのドル円は101円前半で上値の重い動きとなりそうだ。東京タイムでは、日銀金融政策決定会合の公表、黒田日銀総裁の記者会見が予定されている。金融政策の現状維持がコンセンサスで、想定外のサプライズが出る可能性は低い。ドル円は19日に約3カ月半ぶりの安値となる101.10円をつけてからの戻しは101円半ばにとどまっており、下値不安は継続している。ダウ平均が3営業日ぶりに反落し、約1カ月ぶりの安値水準となったことや、米長期債利回りが低下したことは引き続きドル円の重しとなりそうだ。米10年債利回りは今年1月以降のレンジ下限となる2.60%を下方突破し、目先は戻りが鈍く、下げ幅を広げる可能性が残されており、足もとのドル円は軟調な地合いが続きそうだ。