見通し(アジアタイム 為替) 参加者限られ調整主体の展開

2014年05月05日 08:20

先週末のNYタイムは、予想以上に強い結果となった米4月雇用統計をきっかけにドル買いが先行。ドル円は一時103.03円まで上振れ、4月8日以来の103円台を示現した。もっとも、雇用統計が米国の早期利上げ期待を高めるほどの材料ではないとの見方が広がるなか、次第にイベント通過後の持ち高調整が活発化。ウクライナ情勢の緊迫を受けたリスク許容度の低下もあわさって、ドル円はリスク回避的な円買いも重なり、前日安値に並ぶ102.13円まで一時下落した。米長期金利が雇用統計後に上昇してつけた2.697%から2.572%まで急低下しドル戻り売りが強まったことから、ユーロドルは1.38ドル後半まで上昇した。一方でユーロ円が142.45円まで上昇後に141.65円まで下落するなど、クロス円はドル円に連動して上下した。
 アジアタイムは日本がゴールデンウィークの連休中とあって、豪・中国の指標結果をにらみつつも、調整主体の展開にとどまりそうだ。豪3月住宅建設許可(市場予想 前月比+1.5%、前月-5.0%)や中国4月HSBC製造業PMI・改定値(市場予想48.4、速報値48.3)の発表が予定されている。ただ、明日に豪金融政策の発表を控えていることや、中国4月HSBC製造業PMIは改定値であることなどから、本日の豪・中国指標の発表で流れが変わるような動意は期待しにくい。市場参加者が限られることもあり、中国株式など他市場の動向をながめながらの、比較的落ち着いた動きが予想される。