見通し ウクライナ大統領選でリスク回避強まらず
2014年05月27日 19:08
SMBC日興証券 金融市場調査部 シニアマーケットエコノミスト 嶋津洋樹氏
ウクライナ大統領選でリスク回避強まらず、景況改善を確認しながら動き追う展開
米GDP(1-3月期・改定値、29日発表)は下方修正が予想されている。だが、過去の数値であり、1-3月以降に景況が改善していることを前提に対応して問題ないと思う。米長期金利は一時大きく低下(15日 10年債利回り2.472%)したが、下げ渋った。徐々に水準を持ち直しており、基本的に回復基調をたどると考えていいだろう。為替市場ではドル買いの反応が想定できる。
週末のウクライナ大統領選は、結果そのものより、ロシアがどのように反応するかが問題だった。しかし報道ベースでは、話し合う予定があると伝えられている。頭ごなしに否定する状況ではなく、リスクオフは強まらなかった。米経済指標の改善を確認しながら、市場の動きを追う展開が続くだろう。