東京市場 午後概況 RBA総裁が豪ドル安に言及、対円のドル上昇に連鎖

2014年07月03日 12:02

東京タイム午前、ドルや円は比較的落ち着いた動きで取引をスタートさせたが、豪ドルがRBA(豪準備銀行)総裁の発言を受けて下落した。スティーブンスRBA総裁は、「投資家は豪ドル下落の可能性を過小評価している」、「需要下支えのため、政策はしばらく緩和的に」と述べた。「豪ドルは歴史的にみて依然として高水準」との従来からの見解も繰り返した。日本時間10時発表予定の中国6月非製造業PMIが若干早めのタイミングで55.0と前回の55.5を下回ったことに市場は当初反応しきれなかった感があるが、同時にRBA総裁の豪ドル安リスクへの言及が伝わると、豪ドル/ドルは0.94ドル後半から0.93ドル後半へ、豪ドル円は96円前半から95円半ばへ下落。豪5月小売売上高が前月比-0.5%(予想±0.0%)、同住宅建設許可が前月比+9.9%(予想+3.2%)と発表された後も下値を探り、豪ドル/ドルは0.9371ドル、豪ドル円は95.50円まで水準を下げた。その後、中国6月HSBCサービス業PMIが53.1と、前回の50.7から大きな改善をみせたことは買い戻しの手掛かりとなったが、反発は小幅だった。NZドルも対ドルで0.8946ドル、NZドル円は89.15円まで下押したが、その後はそれぞれ0.8778ドル、89.42円まで持ち直した。
 
ドル円は対豪ドルでドルが強含んだことが影響し、6月25日以来の高値101.95円まで上昇した。ただ、小高く寄り付いた日経平均株価がマイナス圏に沈んで前場を引けたこともあり、大きく上値を伸ばしていく流れでもなかった。ドル円の上昇受け、クロス円の一角も円売りで反応した。ユーロ円が昨日の水準を上回る139.18円をつけ、ポンド円も174.92円まで上伸。スイスフラン円が114.62円、加ドル円は95.52円まで一時水準を上げた。一方で対ドルで他通貨は小動き。ユーロドルのレンジは1.3650-60ドル、ポンドドルは1.7150-67ドルにとどまった。
 
波乱要因となった豪ドル下落の勢いが落ち着きつつあることから、午後はいったん欧米のイベントを控えた様子見ムードに戻るだろう。豪ドルのフローを受け動いたドル円も主体的な動意材料に欠け、しばらく101円後半レンジでの推移となるか。
 
 
XEMarkets 口座開設