東京市場 午後概況 豪ドル/ドルは2010年6月以来の安値

2014年12月17日 15:17

午後はオセアニア通貨が軟調。インパクトのある材料ではなかったが、アジア開発銀行(ADB)が中国を含めたアジアの成長予想を下方修正したことも多少は意識されたもよう。豪ドル/ドルはこれまでオプションバリアの防戦などで支えられていた0.8200ドルを割り込んでストップロスの売りを誘発。0.8145ドルと、2010年6月以来の安値を更新した。豪ドル円も95.22円まで下値を広げ、昨日安値を下回って推移。NZドルも連れ安となり、対ドルは0.7731ドル、対円は90.35円までレンジ下限を拡大させた。豪ドル/NZドルはまちまちながら、午後の値動きだけをみればNZドル高・豪ドル安で推移している。
 
オセアニア通貨の動向を受けて欧州通貨もやや対ドルで弱含んだ。日経平均をはじめ、アジアの主要な株価が落ち着いた動きだったことで、リスク回避ムードも後退している。FOMCの結果公表を控えて取引は閑散だったが、ユーロドルは1.2487ドル、ポンドドルは1.5716ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9618CHFまで対ドルで安値を更新した。ユーロ円は146円前後、ポンド円は183円後半で方向感に乏しい。
 
ドル円は株価の底堅さやドルの強含みで117.12円の高値を示現したが伸び悩んだ。FOMCのガイダンスに関する表現や、委員会の景気・インフレ見通し、イエレンFRB議長の会見などで相場が一喜一憂する可能性は高く、昨日の値動きの後で押し目買いも入りやすい地合いながら手控え感もあり取引は低調。