東京市場 午後概況 節目見据えてドル円は119円後半で膠着

2014年12月04日 15:25

午後はドル円が119.96円までわずかに上値を伸ばしつつも、120円の節目を前に足踏み。オプションバリアの防戦売りに抑えられて、119円後半で膠着した。後場の日経平均株価に大きな値動きがみられなかったことも上値追いを手控えさせた。高知県金融経済懇談会に出席した佐藤日銀審議委員は会見で、「地方から円安のマイナス面で指摘あった」「消費者物価はさらに伸びが鈍化する可能性」と発言。ただ、原油安は経済にとって明らかなプラスであり、物価鈍化に過度な焦点をあてる必要はないとの見解を示した。また、資産購入は財政規律喪失で事態を悪化させる可能性あるとしつつも、短期間で購入額を元の水準に縮小させることは現実的でないとしている。同氏は10月の会合で決定された、追加緩和策に反対票を投じた委員の1人。円相場にほとんど反応はなかった。ユーロ円は147円半ば、ポンド円は188円前後で小幅な振幅。円安の勢い自体が限定的だったことで、今日の東京タイムでの値幅は狭い。豪ドル円は100円後半、NZドル円は93円近辺、加ドル円は105円半ばで底堅く推移した。
 
ユーロドルは1.23ドル前半で、ドル円同様に大台手前で神経質な動意。下値の固さを嫌って買い戻す動きもほぼなく、今晩の欧州中央銀行(ECB)理事会を前に、思惑が先行する格好で相場が崩れるシナリオも払しょくできない。ポンドドルは1.56ドル半ば、豪ドル/ドルは0.83ドル後半、NZドル/ドルは0.77ドル半ばでドルの先高見通しが支配的となるなか上値が重い。