東京市場 午後概況 日銀は物価目標達成の見込み示し、やや円買い

2014年04月30日 15:58

東京午後の為替市場では、小動きながら午前の円高の流れが継続。日銀金融政策決定会合では、「マネタリーベース年間60兆-70兆円増加の方針」を維持することが決定した。消費増税の影響は想定内の範囲で、現状の金融政策の変更を迫る兆候は出ていないと判断したもよう。据え置きがコンセンサスとなっていたことから、為替市場での反応は限定的となった。注目された日銀展望レポートでは、15年度の物価上昇率は従来通りの+1.9%とし、新たに追加した16年度の物価上昇率は+2.1%と予想。日銀のシナリオに沿った見通しが示された結果となり、円買いがやや優勢となった。ドル円は102.28円までレンジ下限を拡大した。クロス円も値幅は限られながら軒並み安値更新の動きで、ユーロ円は141.13円、ポンド円は171.94円、豪ドル円は94.94円、NZドル円は87.54円まで下押した。
 ドルストレートは動意が鈍い。ユーロ圏4月消費者物価指数(HICP)の発表を控え、ユーロドルは1.38ドル大台を割り込み、1.3797ドルまで弱含んだ。ただ、欧州中央銀行(ECB)が追加緩和に踏み切ったとしてもその効果は薄いと見ている市場関係者は多く、ユーロの底固い動きは続きそうだ。ポンドドルも1.6808ドルまで安値を更新。一方のオセアニア通貨は午前の堅調地合いを維持し、豪ドル/ドルは0.92ドル後半、NZドル/ドルは0.85ドル半ばでしっかり。