東京市場 午後概況 堅調な株価や日米金利差で円安 日銀は現状維持

2014年12月19日 15:31

東京タイム午後の市場で、ドル円は119.40円まで上値を拡大させて昨日高値を上回った。後場の日経平均株価が17600円付近まで上げ幅を拡大させたことや、本邦2年債利回りのマイナス水準までの低下を受けた、日米の金利差拡大を意識した円売りも入った。クロス円もユーロ円が146.61円、ポンド円が186.89円、豪ドル円が97.77円、NZドル円が93.02円、加ドル円が103.18円、スイスフラン(CHF)円が121.72円まで日通しの高値を塗り替えた。
 
日銀は金融政策決定会合で、マネタリーベースを年間80兆円のペースで増加させる従来の方針を、賛成8・反対1で決定した。前回に続き木内委員から、10月の拡大以前の「質的・量的緩和」ペースの導入が適切との意見があった。声明では先行きの景気は緩やかな回復基調を続け、消費税率引き上げにともなう駆け込み需要の反動などの影響も収束していくと予想。消費者物価の前年比は、当面現状程度のプラス幅で推移すると前回からほとんど変化なかった。この後は黒田日銀総裁の会見が予定されているが、原油安で物価の下押し圧力が強まっている状況から、厳しい質問が投げかけられる可能性があり発言に注目される。
 
対ドルはドル円の上昇によるドル高と、クロス円の堅調さにサポートされる一進一退の推移。ユーロドルは1.22ドル後半、ポンドドルは1.56ドル半ばの、前日引け水準で小幅な振幅。豪ドル/ドルは0.8192ドル、NZドル/ドルは0.7796ドル、ドル/加ドルは1.1568加ドルまで、ドルに対してこの日の高値を更新した。