東京市場 午後概況 国会で円安への議論活発、ドル円108円半ば

2014年10月07日 15:33

東京タイム午後の為替相場では、ドル円・クロス円が午前の上昇分を吐き出す動きとなった。午前は黒田日銀総裁の発言をきっかけに、ドル円は109円前半まで持ち直すなど円安が進んだが、午後に入り、安倍首相の「(円安)輸入価格の高騰でマイナスの影響受ける企業も」、「(円安)家計や中小・小規模事業者にデメリットも」との発言が伝わると、円の買い戻しが優勢となった。国会で連日円安への議論が活発になっていることも警戒されている。
 
 
黒田総裁の国会出席で後ずれして公表された金融政策決定会合では、大半の市場予想通りに追加措置が見送られた。声明では、緩やかな回復続けているが、景気・生産に弱めの動きが見られると、情勢判断を下方修正した。
 
 
首相の発言や、後場の日経平均が下げ幅を100円超に拡大したことも嫌気されて、ドル円は108.53円まで水準を切り下げた。クロス円も重い動きで、ユーロ円は136.88円、ポンド円は174.38円、NZドル円は84.98円、加ドル円は97.20円まで足もとの安値を更新した。ユーロドルは1.26ドル前半で重い動き。独8月製造業受注に続き、この日発表された同鉱工業生産もさえない結果となった。反応は限定的だが、独景気減速への懸念もユーロの上値を圧迫。ポンドドルは1.60ドル後半、NZドル/ドルは0.78ドル前半で小幅上下。
 
 
豪ドルは、オーストラリア準備銀行(RBA)の声明を受けて売りが先行するも、買い戻された。RBAは政策金利を2.50%に据え置いた。声明で、豪ドルは歴史的に見て依然として高水準との認識を示し、豪ドル/ドルは0.8727ドルまで下押したが、0.8785ドルまで持ち直した。また、豪ドル円は円買いが優勢となる中、95円前半で上値の重い動きとなった。
 
 
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