東京市場 午後概況 円高一服も動意鈍い、日銀会合は現状維持

2014年04月08日 16:25

東京午後の為替市場は円高が一服。午前は株安を手掛かりに短期勢がドル円のロングポジションを切らされる流れが続いたが、日銀会合の結果を受けてその動きが反転した。日銀は、市場予想通り「マネタリーベースを年間60兆-70兆円増加するよう調節を行う方針」を全員一致で決定した。新味な材料は提示されなかったが、イベント前に円買いが進んでいた反動から円は小幅に売り直された。とはいえ、黒田日銀総裁の会見を控えるなか、軟調な株価動向を受けて円売りの勢いも長続きしなかった。
 ドル円は午前につけた102.74円を安値に103円台へ回復した。ユーロ円は141円半ば、ポンド円は171円前半までの戻りを試す場面が見られた。ただ、買い戻し一巡後は様子見ムードが強くなり、上値は限られた。
 オセアニア通貨はしっかり。堅調な上海総合株価指数や、昨日下げたユーロに対して買い戻しが入ったことが下支えとなった。豪ドル/ドルは0.9294ドル、豪ドル円は95.71円までそれぞれ本日高値を塗り替えた。その他の通貨はこう着感の強い展開。材料難のなか、ユーロドルは1.3740ドル付近、ポンドドルは1.6610ドル台でもち合った。