東京市場 午後概況 円買い優勢 調整続きドル安も

2014年12月16日 15:30

午後は本邦の株安・債券高も受けて円買いが優勢。本日から開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にした調整圧力も根強い。ドル円は117.24円まで下値を広げ、目先のサポート水準として意識される先月27日安値に並んだ。ユーロ円は146.10円、ポンド円は183.56円、豪ドル円は96.47円、NZドル円は90.79円、加ドル円は100.70円、スイスフラン(CHF)円は121.64円まで安値を塗り替えた。株価の下落が緩んだ局面でも全体的に買い戻しには慎重だった。
 
FOMCでもっとも注目される声明文の「相当な期間」との文言に関しては、削除や表現の修正によって当局のスタンスがこれまでよりもタカ派寄りにシフトするとの見方が支配的。ただ、最近の原油安や株価の大幅な調整、期待インフレの低下懸念を踏まえれば、利上げを急ぐ姿勢を強調する可能性は低下したとの見方もある。米国と日欧の政策のコントラスト拡大をテーマに進んできたドル高と円安・ユーロ安が、警戒感から巻き戻しを優先させる流れはイベントまで継続する可能性もありそうだ。
 
ユーロドルは1.2463ドル、ポンドドルは1.5660ドルまでじり高。2010年6月以来の安値を0.8200ドルまで塗り替えた豪ドル/ドルは、0.82ドル前半で下げ止まり。NZドル/ドルは0.77ドル半ばで底堅く、ドル/加ドルも1.16加ドル半ばで売り圧力は緩和。全体的にドルが弱含みで推移する展開だった。