東京市場 午後概況 円売りに安心感 ドル高も支援にドル円は一段高

2014年11月19日 15:05

東京タイム午後は、ドル円が一時117.42円まで上げ幅を拡大。2007年10月以来の高値を塗り替える動きが続いた。日銀は金融政策決定会合で、先月末に実施した緩和策を維持する方針を決定した。消費増税の延期による、先行きの経済・物価情勢の見通しへの影響には言及せず、緩やかな景気回復基調が維持されるとの見解を表明。消費者物価に関しては、当面は現状程度のプラス幅で推移するとの予想が示された。今回の政策据え置きは賛成8・反対1で決定された。前回の大規模な追加緩和決定は5対4の僅差だったため、日銀内で一定のコンセンサスが形成されたとの見方もできる。日経平均は前日引け値水準で伸び悩んだが、黒田総裁の会見を控えるなかにあっても円売りに対する安心感は継続している。ユーロ円は146.95円、ポンド円は183.28円、スイスフラン円は122.34円までレンジ上限を広げるなど円が軟調に推移した。
 
対ドルは上値の重い展開。ドル円の動向や、時間外の米長期金利の上昇傾向を受けてドル高の動きが見られたことにも上値を抑制された。ユーロドルは1.2513ドルまでじり安で推移し、ポンドドルは1.56ドル前半で戻りが限定。豪ドル/ドルは0.8655ドル、NZドル/ドルは0.7861ドルまで安値を塗り替えるなど弱さが目立った。資源価格の下落傾向や、中銀による通貨高けん制などが引き続き意識されている。円安にサポートされながらも、豪ドル円は101円半ば、NZドル円は92円半ばで、対ドルの重さを嫌って上値を伸ばせない展開となった。