東京市場 午後 株価軟調で円買いの動きもドル円は101円台を維持

2013年07月08日 15:02

午後は中国株の下落を眺めて上値の重かった日経平均が、格付け会社S&Pによるソフトバンクの格付け引き下げを受けて下げ幅を拡大。為替は全般的に円買いで反応し、ドル円やクロス円がこれまでの安値を塗り替える動きとなった。S&Pはソフトバンクの格付けを「BBB」からジャンク級(投機的等級)となる「BB+」に引き下げ、見通しを「安定的」とした。同社の株価下落が指数の下げをけん引し、日経平均株価は前週末比で一時180円安近辺まで下げ幅を拡大。ドル円は101.06円、ユーロ円は129.53円、ポンド円は150.35円、豪ドル円は91.41円、加ドル円は95.50円まで売られて安値を更新し、NZドル円も78円ちょうど近辺まで水準を下げた。もっとも、ドル円は101円の大台割れを回避したほか、株価の下落率と比較してクロス円の下げは限定的にとどまっている。そのほかでは、内閣府による6月の景気ウォッチャー調査が発表され、現況・先行きともに市場予想や前月を下回り、景気判断が「このところ持ち直しのテンポが緩やかになっている」と下方修正されたが為替市場への影響は軽微だった。
 

ドルストレートは小動きが継続。前週の英欧の金融政策イベントや米雇用統計後の市場のセンチメントを維持しつつも、これといった新規の材料もなく様子見姿勢が強かった。週半ばにFOMC議事録やバーナンキFRB議長の講演が予定されており、米量的緩和の早期縮小期待を強める内容となるかに注目が集まっている。ユーロドルは1.28ドル前半、ポンドドルは1.48ドル後半、豪ドル/ドルは0.90ドル半ばの狭いレンジでの振れ幅に終始した。