東京市場 午前概況 NYで初のエボラ感染者 リスク回避志向の円買い

2014年10月24日 12:41

東京午前の為替相場では、NYで初のエボラ感染者が出たとの報道が流れると、リスク回避志向が高まり円買い圧力が強まった。ドル円は一時107.86円まで下落。同様にクロス円でも円買いが優勢となり、ユーロ円は136.55円、ポンド円は172.98円、スイスフラン(CHF)円は113.17円、豪ドル円は94.13円、NZドル円は84.28円、加ドル円は96.04円まで下値を拡大した。
 
その後、エボラ感染報道による円買いが一服すると、前日のNY株式相場が大幅上昇したことや、日経平均が上げ渋りながらも前日比で100円超の高値で取引されていることが好感され、ドル円は108円付近、ユーロ円も136.70円近辺まで水準を回復させた。ただ、若干値を戻してはいるものの、円買い地合いは続いているとみられる。対ドルは動意に乏しく、ユーロドルは1.26ドル半ば、ポンドドルは1.60ドル半ばでほぼ横ばい。NZドル/ドルは朝方に発表されたNZ9月貿易収支を受けて0.7797ドルまで売りを先行させた。貿易収支は確認できる1984年以降で過去最大の赤字を記録。乳製品価格などの下落が影響したとみられる。その後は持ち直しに転じているが、前日来からの弱さは引きずっている。
 
エボラ感染に端を発したリスク回避志向は、いったんは解消されつつあるようだが、この後に欧州勢が参加することで再度注目される可能性はある。ロンドンタイム・NYタイムに入り詳細が報じられるだろうが、その内容に為替相場も敏感に反応すると思われる。