東京市場 午前概況 GDP手掛かりにならず、ドル円は小動き

2014年08月13日 11:44

午前の為替市場は、ドル円・クロス円の上値が重かった一方で、豪ドルの底堅さが目立った。また、本邦の4-6月期国内総生産(GDP)はおおむね予想内の着地となり、政府や日銀の政策期待を強める結果にならず。金融市場への影響は小さかった。4-6月期GDP・1次速報値は-1.7%(市場予想 -1.8%)、前期比年率は-6.8%(市場予想 -7.0%)だった。また、同期の消費者支出は-5.2%と予想の-3.7%を下回った一方で、民間の設備投資は-2.5%と予想-3.0%より下げ幅が小さかった。内需は振るわなかったが、設備投資は敢闘したかたちとなった。また関連市場では、日経平均株価は前日終値を挟んで上下動した。
 
ドル円は小幅安。GDPの結果公表後に102.32円までレンジ上限を広げる場面もあったが、上昇一巡後は徐々に上値が重くなり、102.23円まで下押しした。予想並みとなったGDPが、日銀の追加緩和実施への呼び水にならないとの思いも、円買い戻しを誘った可能性はある。クロス円も上値の重い展開。昨日の海外時間での買い戻しが一巡して利益確定の売りが入った。ユーロ円は136.62円、ポンド円は171.79円、スイスフラン円は112.61円、NZドル円は86.08円までレンジ下限を広げた。ただ、GDPがドライバーとならなかったことで、ドル円・クロス円の値幅は限られた。
 
豪ドルはしっかり。8月ウエストパック消費者信頼感指が98.5と、7月の94.9から大きく改善し、4月以来の高水準となったことが手掛かりに。豪ドル/ドルは0.9288ドル、豪ドル円は94.96円まで上昇幅を広げた。
 
そのほかのドルストレートは、材料難から主体性のない展開となった。ユーロドルのレンジは1.3360-70ドル、ポンドドルは1.6802-13ドルと極端に狭かった。
 
この後は、14時30分に発表される中国の小売売上高や鉱工業生産などが注目される。結果を受けて、特に中国と経済的な結び付きが強いオセアニア通貨の動向を注視したい。予想中央値は、小売売上高が前年比で+12.5%、鉱工業生産が前年比で+9.2%となっている。
 
 
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