東京市場 午前概況 GDP予想外のマイナスで、株高・円安に調整

2014年11月17日 12:07

東京タイム午前の為替相場では円の買い戻しが優勢となった。注目された本邦GDPのさえない結果を受けて、株高・円安に調整が入った。7-9月期GDPは前期比で+0.5%の市場予想に対し、-0.4%となり、2四半期連続のマイナス成長となった。前期比年率でも市場予想の+2.2%を大きく下回る-1.6%となった。GDPの約6割を占める個人消費が伸び悩んだことが響いた。
 
GDPの発表直後は円売りで反応したものの、日経平均の大幅下落を背景に円の買い戻しが進んだ。GDP発表直後こそ消費増税の先送り、衆院解散・総選挙への確信から、ドル円は一時117.06円まで約7年ぶりの高値を更新し、クロス円も買いが先行。しかし、日経平均が反落して寄り付き、景気減速への懸念から500円安水準まで下げ幅を拡大した動きが嫌気され、円売りは反転した。ドル円は115.45円まで調整が進み、ユーロ円は146.53円から145.13円、ポンド円は183.39円から181.44円、豪ドル円は102.41円から101.53円、加ドル円は103.66円から102.43円まで下落した。
 
ドル円での円高・ドル安や、米長期債利回りの低下気味な動きを受けて、主要通貨に対しドルは売りが優勢となった。ユーロドルは1.2580ドル、ポンドドルは1.5716ドル、豪ドル/ドルは0.8795ドルまで上値を伸ばした。
 
NZ小売売上高も支えに、NZドル/ドルは0.7975ドルまで上値を伸ばした。NZドル円は92.80円まで2007年7月以来の高値を塗り替えたが、円買い戻しの流れを受けて92円前半まで上げ幅を縮小した。NZ7-9月期小売売上高は前期比で+1.5%となり、市場予想の+0.8%を上回った。
 
午後も、マイナス成長を嫌気し大幅反落となった日経平均の動向に注目。確実視される消費増税の先送りを好感する動きが蒸し返される可能性もあるが、景気減速懸念で利益確定の動きが強まり、一段と下げ幅を拡大する動きも警戒したい。円安基調の継続が見込まれるが、足元では115円付近までの調整も念頭に置きたい。
 
 
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