東京市場 午前概況 豪ドル安 株高による円安効果は限定的

2014年07月02日 11:53

東京タイム午前の為替市場では、前日の海外市場で進んだドル安の反動が緩やかに進むなか、豪貿易収支の予想以上の悪化を受けて豪ドルが下落。豪ドル/ドルは0.9454ドル、豪ドル円は96.07円まで下値を広げた。豪5月貿易収支は19.11億豪ドルの赤字となり、市場予想の-2.00億豪ドルから大幅に下振れた。輸出の鈍化が影響して2カ月連続のマイナスを示現。対ドルは前日に昨年11月以来の高値をつけていた反動も入った。他の資源国通貨もつれ安となり、NZドル/ドルは0.8752ドル、NZドル円は88.93円まで下押したほか、ドル/加ドルは1.0642加ドルまで加ドル安で推移。加ドル円も95円半ばで伸び悩んだ。
 
ドル円は101.66円まで水準を上げ、前日高値を上回る底堅い展開。日経平均株価の続伸による円安効果は限定的ながら、ドルの持ち直しや米雇用統計を控えて調整の動きもみられる米金利の上昇傾向にも支えられた。朝方に発表された日銀短観全容では、企業の1年後の物価見通しが+1.5%と前回調査から横ばいに。日銀の2年2%の物価目標の到達期限にほぼ一致する期間が対象だったため注目されたが目立った反応はなかった。ユーロドルは1.3675ドル、ポンドドルは1.7141ドルまで対ドルでじり安。ユーロ円は139円付近、ポンド円は174円前半と直近の高値水準を維持しつつも伸び悩んだ。
 
午後は株価の動向に一定の警戒を払いつつも、NYタイムに予定されている米6月ADP全国雇用者数などのイベントを前に様子見を強めていくことになるか。雇用統計自体は相場のトレンドを転換させるだけの存在感を失いつつあるものの、今週はECB理事会と重なるなどスケジュール的に特殊なため一時的な波乱要因になるとの見方も根強い。ドル円にとってはイベントまでにどの程度水準を回復させられるかも焦点となりそう。
 
 
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