東京市場 午前概況 経済指標や株安も材料視されず、為替市場は小動き

2014年12月16日 12:28

東京午前の為替市場は全般小動き。株安・原油安を背景としたリスク回避の円買い地合いはNYタイムより引き継いでいたものの、日経平均の17000円割れにも為替市場の反応は限定的。そのほか、経済指標の発表や要人発言なども材料視されず、本日より開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え狭いレンジ内で上下するにとどまった。ドル円は一時118円台を回復したものの、ほどなく押し戻され117円後半で小動き。ユーロ円は146円半ばで推移した。
 
本日は豪準備銀行(RBA)理事会議事録(12月2日開催分)が公表された。議事録には、利下げを織り込む動きが金融市場で若干みられることについて、「市場の利下げ観測の背景にある要因を協議した」とあり、利下げ観測をけん制。またその後に発表された中国12月HSBC製造業PMI・速報値は市場予想を下回ったものの、いずれも材料視されず、豪ドル/ドルは0.82ドル前半、豪ドル円は96円後半で小動き。同じオセアニア通貨のNZドル/ドルは0.7721ドルまで弱含み。値動きは限定的ながら重い流れが続いた。
 
ロシア中央銀行は臨時会合を開き、政策金利である1週間物入札レポ金利を17%とし、従来の10.5%からの引き上げを発表した。今回の利上げにより、通貨安とインフレリスクの抑制することが目的だと説明。ルーブルはウクライナを巡る欧米諸国からの経済制裁や原油安などを背景に、1ドルあたり過去最安値となる64ルーブル台まで下落していた。
 
米株安・原油安を背景に、前場の日経平均は予想通り大幅下落。しかしここ数日続いているリスク回避志向による円買いは見られず、ドル円は117円後半で推移した。また中国経済指標の弱い結果にも豪ドルはほぼ反応なし。市場はすでにFOMCに注目しているもようで、午後もこの流れを引き継ぎ狭いレンジ内での値動きが予想される。