東京市場 午前概況 欧州通貨は軟調、ユーロドルは1.2ドル割れ

2015年01月05日 12:08

東京午前の為替市場は、序盤はユーロ売り、中盤からは円買いが優勢となった。
週明けの朝方は、取引量が薄いなか、ギリシャに対する不透明感やECBの追加緩和に対する思惑が意識され、ユーロが売られた。ユーロドルは1.20ドルに観測されたバリアオプションをこなすと、2006年3月以来となる1.1861ドルまで下落。ユーロ円も昨年11月以来の水準となる143.36円まで下押した。またその他の欧州通貨も弱含み、ポンドドルは1.5176ドル、ドル/スイスフラン(CHF)も1.0291CHFまで欧州通貨安に。
 
ドル円は、朝方より米国とユーロ圏の金融政策の方向性が違うことが意識されドル高推移となっていたが、ユーロドル下落の場面では一時120.68円まで上値を伸ばした。ただ、日経平均が安寄りし、その後も下げ幅を拡大するとリスク回避による円買いが見られ、ドル円は119.98円まで下落。同様にクロス円も軟調となり、ポンド円は182.90円、CHF円は117.46円まで下押した。
 
資源国通貨は先週末のNYタイムから引き続き、原油安が重しとなりさえない展開となった。豪ドル/ドルは0.8053ドル、NZドル/ドルは0.7653ドル、ドル/加ドルも1.1844加ドルまで、ドル高・他通貨安が進行。対円では、軟調な株価を背景とした円買いの影響の後押しもあり、豪ドル円は96.98円、NZドル円は92.04円、加ドル円は101.68円まで下押した。
 
本日午後に、為替市場に影響を与えそうな経済指標の発表やイベントは予定されていない。そのため手掛かりに乏しく、ユーロ安・ドル高水準を維持しながらも、方向感の乏しい展開となりそうだ。ただ日経平均が下げ幅をわずかに縮小して前引けしているため、後場の株価動向次第では、ドル円を軸に円の戻り売りが進む可能性に留意したい。