東京市場 午前概況 株高で円売り、豪ドルは強い雇用統計を好感

2015年01月15日 12:09

東京タイム午前の為替相場は円売り。株高を背景にリスク回避の動きは後退し、ドル円・クロス円は買い戻しが優勢となった。米株の大幅続落を受けて続落も警戒された日経平均は反発してスタート。上げ幅を200円超に拡大し、1万7000円の大台を回復して前引けした。ドル円は117.85円まで反発し、クロス円も軒並み上昇。ユーロ円は138.79円、ポンド円は179.53円、NZドル円は90.98円、加ドル円は98.55円までレンジ上限を広げた。黒田日銀総裁の「景気は基調的に緩やかな回復を続けている」、「量的・質的金融緩和は所期の効果を発揮している」などの発言が伝わったが、目新しい内容はなく為替は反応を示さなかった。
 
強い豪雇用統計を受けて豪ドルは強含み、豪ドル/ドルは0.8221ドル、豪ドル円は96.75円まで上昇した。豪12月就業者数は市場予想を大幅に上回る3万7400人増となり、同失業率は6.1%に改善された。内訳でも、正規雇用者数が大幅増となり、非常勤雇用者数が減少。豪ドルや円以外の主要通貨は対ドルで動意薄。ユーロドルは1.17ドル後半、ポンドドルは1.52ドル前半、NZドル/ドルは0.77ドル前半、ドル/加ドルは1.19加ドル半ばで小幅な上下にとどまった。
 
午後もドル円は日経平均の動向を眺めながらの展開が続くも、上値の重さが意識されそう。先週末、米雇用統計での賃金の伸び悩みや昨日の弱い米小売売上高から、ドル円は117円後半で売りが出やすい。118円の大台を試す動きに持ち込めなければ、午前に進んだドル高・円安は失速しそうだ。