東京市場 午前概況 株安でリスクオフの円買い、ドル円 117円半ば

2015年01月14日 12:09

東京午前の為替相場は株安を背景にリスク回避の円買いが優勢。手がかりが乏しく、日経平均の動向を眺める展開となった。日経平均が続落でスタートし、200円安水準まで下げ幅を広げる動きが嫌気された。ドル円は117.41円まで下押し、昨年12月17日以来の安値をつけた。この水準では実需の買いや押し目買いも入っているもようで下げ渋っているが、戻りは鈍い。クロス円も全面安。ユーロ円は138.22円、ポンド円は177.93円、豪ドル円は95.13円、NZドル円は90.52円、加ドル円は97.96円まで下落し、軒並み昨日の安値を下回った。
 
対ドルではまちまち。ユーロドルは1.17ドル後半、ポンドドルは1.51ドル半ばで小幅上下。今月後半の追加緩和への思惑を背景にユーロ安は続いている。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は昨日、大規模な国債買い入れプログラムについて早期に決断すべきとの考えを示した。資源国通貨は対ドルでも軟調。原油・銅先物など国際商品市況のさえない動きも重しに、豪ドル/ドルは0.8098ドル、NZドル/ドルは0.7706ドルまで弱含んだ。また、ドル/加ドルは1.19加ドル後半で推移。2009年4月以来の2.00加ドル大台を意識した動きが続いている。
 
午後も新規材料は乏しく株価動向をにらんだ動きとなりそうだ。昨日午前に大幅下落した日経平均が午後に入って急速に持ち直すなど、株価の動きが早くなっており、警戒したい。ドル円はテクニカル的にも調整入りを示唆しており、戻り局面では売り圧力も強く、足元では下値模索の動きが続きそうだ。