東京市場 午前概況 株安でやや円買い、中国CPIの反応は限定的

2014年06月10日 11:58

東京午前の為替相場は、やや円買いが優勢となった。前日終値付近で寄り付いた日経平均が伸び悩みマイナス圏に沈んだことや、時間外の米10年債利回りが2.6%割れの水準まで低下気味に推移したことも、ドル円の重しとなった。102円半ばでこう着相場が続いたドル円は日経平均の反落を眺めながら、102.35円まで弱含み、昨日の安値をわずかに下回った。ユーロ円は139.10円、ポンド円は172.05円までやや売りが優勢となった。ECB理事会後の買い戻しが一巡したユーロドルは上値が重く、1.3590ドル付近で横ばい推移が続いたほか、ポンドドルはユーロポンドでのユーロ売り・ポンド買いを支えに1.68ドル前半で小じっかり。
 午前に発表された中国5月消費者物価指数は前年比+2.5%で、市場予想の+2.4%をわずかに上回り、同生産者物価指数は-1.4%に低下した。この結果を受けた為替相場の反応は限定的だが、中国経済の持ち直しへの期待感から豪ドルはわずかに買いで反応し、豪ドル/ドルは0.9363ドルまで上値を伸ばし、豪ドル円は95.71円を安値に下げ渋った。また、NZドル/ドルは0.85ドル前後、NZドル円は87円付近で小動き。朝方に発表されたNZ1-3月期製造業売上高は前期比で+0.6%にとどまり、前回の+6.0%(+6.3%から下方修正)より下振れたが、反応は限られた。
 ドル円は東京午前にわずかに売りが優勢となったが、下押しも小幅水準にとどまるだろう。日経平均は短期的に過熱感も出ており、足もとではやや利食い売りが入りやすいが、日米株の堅調な地合いは継続している。ドル円は90日移動平均線の102.25円付近が下支えになるか注目したい。