東京市場 午前概況 株価上昇を受け、ドル円は一時102.50円

2014年04月25日 12:03

東京タイム午前は、小安く寄り付いた日経平均株価が前日比で一時150円近く上昇し、リスク回避の円買いが後退した。注目の消費増税を織り込んだ4月都区部消費者物価指数は、生鮮食品を除くベースで前年比+2.7%と、前月の+1.0%から上ぶれた。しかし市場予想の+2.8%を上回らなかった。CPIが強ければ円買いが進むとの警戒感もあったが、大きな波乱はなかった。日米共同声明は、オバマ米大統領が日本を発つ午前にすべり込みで発表。TPPは合意に向けた協力姿勢の確認にとどまったものの、声明発表が見送られる事態は回避できた。ドル円は、週末ゴトー(5・10)日の仲値がドル不足気味だったことから底堅さを強め始めた。イベントをこなした安堵や、好決算銘柄が買われ日経平均株価が上昇幅を拡大したことから、102.50円まで水準を上げた。
 クロス円でも円売りが強まり、ユーロ円は141.76円、ポンド円も一時172.27円まで上昇。資源国通貨も、豪ドル円が94.97円、加ドル円が92.96円まで下値から切り上がり、出遅れ気味だったNZドル円も87.78円と小幅な上昇ながら本日高値をつけている。
 円中心の相場展開だったことから、対ドルでの各通貨の動意は限られた。ユーロドルは1.3830ドル付近、ポンド円は1.68ドル付近でこう着。資源国通貨は、シドニー・ウェリントン市場がアンザックデーで休場だったこともあり、豪ドル/ドルが0.92ドル後半、NZドル/ドルが0.85ドル後半と、クロス円の戻りに連れて多少強含んだ程度。ドル/加ドルは1.10加ドル前半で推移した。
 午後は東京タイムのイベントをこなし、動きをいったん落ち着かせたところから、株価など外部環境をながめながらの推移となるか。ドル円は依然として昨日NYタイムのレンジ102.09-102.65円の中ほどで、基本的に102円台を中心とした動意が続きそうだ。