東京市場 午前概況 株価上昇で円売りも、為替は限られたレンジ

2014年05月01日 12:25

東京タイム午前、ドル円は102円前半で小幅に上下した。日経平均株価が前日比で一時140円高となる底堅さを見せると、ドル円は102.31円まで水準を上げた。しかし中国4月製造業PMIが予想比で弱めの結果となったことをきっかけに下押し、102.13円まで下落。もっとも日経平均が前引けに向け100高水準を回復すると、ドル円も102.20円台に戻した。
 クロス円も小幅なレンジで上下し、ユーロ円は141.69円まで下押し後に141.88円までじり高。ポンド円は172.39円から172.63円と小幅高。スイスフラン円は116円前半で推移した。対ドルでは、ユーロドルが1.3870ドル付近、ポンドドルが1.6880ドル付近、ドルCHFが0.88CHF付近とこう着状態だった。
 オセアニア通貨は、予想比やや弱めの中国4月製造業PMI(結果 50.4、予想50.5、前回発表値50.3)の発表後に弱含むも、底堅さを維持。同PMIは中国と交易を通して経済的に深い関係にあるオセアニアの通貨の重しとなったが、それも一時的だった。豪ドル/ドルは0.9304ドル、NZドル/ドルは0.8627ドルまでじり高。豪ドル円も本日のレンジ上限95.03円付近、NZドル円は88円前半と強含み。豪ドルは強い豪物価指数が下支えに、NZドルは追加利上げ期待が根強いようだ。豪1-3月期輸入物価は前期比+3.2%(予想+1.8%、前回発表値-0.6%)、同輸出物価指数は前期比+3.6%(予想+1.5%、前回発表値-0.5%)となった。ただ、各通貨とも大きくレンジを広げるような動きではない。ドル/加ドルは1.09加ドル後半、加ドル円は93円前半で小動きだった。
 午前はオセアニア通貨などに多少の動意も見られたが、基本的に動意は鈍かった。昨日に日米金融政策決定や米GDP発表のイベントをこなし、明日には米雇用統計が控えている。ゴールデンウィークの狭間でもあり、東京タイムの取引は盛り上がりにくいだろう。本日の欧米タイムに、英4月製造業PMIや米新規失業保険申請件数、米4月ISM製造業景況指数といった動意のきっかけになりそうな指標発表も控えている。会見のなかったFOMCの後を受け、イエレンFRB議長の講演も予定されていることから、東京タイム午後は様子見ムードが強まっていきそうだ。