東京市場 午前概況 政策期待で円売り先行も、動意は限定的

2014年10月28日 12:50

東京午前は円売りが先行。昨日のNYタイム後半に伝わった、日銀が今年度の実質成長率見通しを+1.0%から+0.6%程度へ下方修正するとの観測記事が再び着目された。また、参院財政金融委員会へ出席した黒田日銀総裁が「必要なら躊躇なく追加緩和を行う」と述べたことも、追加緩和に対する投資家マインドをくすぐったもよう。
 
ドル円は108.00円、ユーロ円は137.21円、ポンド円は174.16円、スイスフラン(CHF)円は113.78円、豪ドル円は95.20円、NZドル円は85.26円、加ドル円は96.03円までレンジ上限を拡大した。ただ、日銀総裁の発言はこれまでに語ってきた内容とほぼ変わらず、追加期待をことさら煽るような感じではなかったほか、ハト派寄りになる可能性がある米FOMCの結果公表を控え、積極的にポジションを傾ける状況にもなく、円売りの勢いは限定的だった。日経平均株価が下げ幅を拡大したことも、ドル円・クロス円の上値を重くした。
 
ドルは対円意外で上値の重い流れが継続。クロス円の上昇を手掛かりに、ユーロドルは1.2714ドル、ポンドドルは1.6131ドル、ドルCHFは0.9485CHF、豪ドル/ドルは0.8823ドル、ドル/加ドルは1.1240加ドルまでドル安推移。NZドル/ドルは0.7900ドル付近までもち直した。
 
この後は、株価動向をにらみながら円買いが強まるか注視。午前のドル円は、108円付近の重さを再確認する格好となった。今度は昨日の安値付近でのサポート力をいったん試す動きとなってもおかしくはないだろう。同水準を下回れば、日足一目均衡表・転換線106.95円を目指す可能性はあるか。
 
 
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