東京市場 午前概況 小動きも、ドル円は118円台前半でしっかり

2014年11月20日 12:02

東京タイム午前の為替相場は手がかりが乏しく、小動き。海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円は118.28円までドル買い・円売りが加速し、2007年8月以来の高値を更新した。週初めに2四半期連続のマイナス成長となった本邦GDPを受けて115円半ばまで調整が進んだが、首相の消費増税先送りと衆院解散・総選挙の表明や日銀金融政策決定会合を消化しながら、上昇基調を強めている。
 
反発して寄り付いた日経平均は一時マイナス圏に転じるなど伸び悩んだが、円相場の反応は鈍い。また、本邦10月貿易収支は市場予想の赤字額を下回ったものの、28カ月連続の赤字となった。ドル円は小動きも118円前半でしっかり。ドル円の上昇につられ、ユーロ円は148.38円、ポンド円は185.47円までレンジ上限を広げ、ともに2008年10月以来の高値を塗り替えた。加ドル円は2008年8月以来の高値水準となる104.28円まで上値を伸ばしたほか、NZドル円は92.83円まで上昇した。
 
対ドルではわずかに売りが優勢となるも、値幅は限定的。ユーロドルは1.25ドル前半、ポンドドルは1.56ドル後半、NZドル/ドルは0.78ドル半ば、ドル/加ドルは1.13加ドル半ばで推移。
 
オセアニア通貨はやや重い動き。中国11月HSBC製造業PMI・速報値は市場予想をやや下回る50.0と、5月以来の低水準となった。景気判断の分岐点である50割れは回避され、為替市場の反応は限られたが、豪ドルは発表後にやや売りが優勢となり、豪ドル/ドルは0.8586ドル、豪ドル円は101.48円まで下値を広げた。
 
午後も手がかりは乏しく、値動きは鈍いか。欧州タイムにユーロ圏と欧州主要国のPMI、NYタイムに米インフレと住宅指標の発表を控え、ドル円の上昇も一服しそうだ。後場の日経平均が高値警戒感から利益確定売りの動きが強まれば、ドル円も117円後半までの調整はあり得るだろう。