東京市場 午前概況 円買い優勢、ドル円は一時117.78円まで下落

2014年11月25日 12:21

東京午前の為替市場は本邦株高を期待した円売りが先行、ただし寄り付き後に株価が伸び悩むと円買い戻し優勢となり、最終的にはやや円高水準へ傾き落ち着いた。
 
米株高や中国利下げなどを背景に本邦株高が期待され、株式市場オープン前に円売り優勢となり、ドル円は118.50円に観測された売りオーダーをこなして、118.59円まで上昇幅を広げた。この動きに、クロス円も買いで反応し、ユーロ円は147.39円、ポンド円は186.09円、スイスフラン(CHF)円は122.57円、加ドル円は104.99円までそれぞれ上昇した。ただその後、寄り付きこそ100円超と堅調さを示した本邦株だったが、徐々に上昇幅を縮小し、これに伴う円買いや、円買いを嫌気した株価の下落など、好循環の流れが巻き戻されドル円は118円の大台を割り込み一時117.78円まで下値を拡大。ただし底値付近では押し目買い意欲も強いようで、売り一巡後のドル円は118円前半へ戻された。あらためて、大台割れでの底堅さを確認した格好となった。またユーロ円は146.47円、ポンド円は184.86円、CHF円は121.77円、加ドル円は104.38円まで下値を拡大した後はやや持ち直し底堅さを見せた。
 
ユーロドルは上値の重い展開。昨日は複数当局者が資産買取の拡大に慎重な見解を示したことから、1.2443ドルまで上昇幅を広げた。しかし、東京タイムに入ってからは、利益確定売りに押されて、1.2423ドルまでNY終値から小幅に下げた。
 
オセアニア通貨は弱含み。先週末に中国の利下げを受けて買われていた流れは早くも反転、NYクローズにかけて軟調に推移していたが、東京タイムの円買いの後押しを受け、一時豪ドル円は101.13円、NZドル円は92.13円まで下値を伸ばし、現在も安値圏で推移。対ドルでもじり安となり、豪ドル/ドルは0.85ドル付近、NZドル/ドルは0.78ドル半ばで弱含んでいる。
 
東京午後も株価の動向をにらみながらの展開になりそうだ。米株高や中国利下げ、世界的な緩和継続姿勢や金融施策面でのコントラストなどを背景とした円売り地合いは、継続されていると考えられる。後場に入り本邦株価が反発すれば、ドル円は117円後半ですでに下値を確かめているだけに、円売り基調が力強さを増す可能性はある。