東京市場 午前概況 円相場は株価ながめ上下、オセアニア通貨堅調は継続

2014年04月03日 12:17

東京タイム午前、日経平均が米株の底堅さを引き継ぎ上昇し15076円(+130)で前場を引けるなど、株価の底堅さを受けてリスク選好の円売りが優勢となった。ドル円は一時104.03円と、1月23日以来の104円台を回復。だが、その後は伸び悩み、103.80円台へいったん下押した。ロンドンタイムにECB理事会、週末に米雇用統計の発表を控えるなかでは、一方向へ大きく売り買いが進む状況にはなりにくかったようだ。
 株価が上値を伸ばしていく局面では、クロス円でも円売りが優勢となった。ユーロ円は一時143.18円、ポンド円は3月7日以来の高値173.12円まで上昇。もっとも、その後に円売りの流れが落ち着くと、ユーロ円は143円割れ、ポンド円は173円ちょうど前後で推移した。一方でユーロドルは1.37ドル後半で小幅に上下。弱含んだオセアニア通貨に対する底堅さを手掛かりに多少戻す場面もあったが、ECB理事会を控えた警戒感から対ポンドでは売られ、対ドルでは方向感が定まらなかった。ポンドドルは対ユーロでのポンド買いを支えに、一時1.6661ドルまで小幅高となった。
 オセアニア通貨は、豪・中国指標がまちまちとなるなか、中国3月非製造業PMIが54.5と前月の55.0を下回ると、豪ドル/ドルは一時0.9212ドル付近、豪ドル円は95.67円、NZドル/ドルは0.8549ドル、NZドル円は88.79円まで下押した。ただ、中国指標の弱さが示すさえない景況を踏まえ、景気テコ入れの動きが強まるとの見方もある。それぞれ安値を付けた後は、対円での円売りや中国HSBCサービス業PMIの持ち直しなどもあって下げ渋った。ドル/加ドルは1.10加ドル前半、加ドル円は94円前半で上下した。
 中国・豪経済指標の発表でオセアニア通貨が振幅したが、市場の焦点は米景気が回復し、新興国を含めた世界経済にどのような影響を及ぼすか。東京タイム発表の指標内容で強いトレンドを形成するには至らなかった。また、中国指標については、結果が弱くても景気テコ入れ策の行方も焦点であるため、市場も方向感が持ちにくい。また、ユーロは次第にロンドンタイムのECB理事会へ向け、様子見ムードを強めることが考えられる。