東京市場 午前概況 円売り要因多い ドル円118円へ

2015年02月04日 12:13

東京タイム午前は円が全面安。欧米株価の上昇や原油価格の底入れ感、ギリシャ懸念の後退など、前日来のリスクオンを後押しする複数の材料を受けた流れのなかで円は売り優勢となった。日経平均株価は一時400円近く反発し、債券市場の値動きも今日は比較的穏やか。時間外の米長期金利は1.8%台まで上昇基調を継続させるなど、円売りに対する安心感が広がっている。
 
ユーロ円は135.35円、ポンド円は178.83円、豪ドル円は92.09円、加ドル円は95.03円まで円安で推移。総じて昨日高値を上回った。前日、ユーロ反発によるドル安で上値が伸びなかったドル円は、ユーロ高が調整されたことも背景に118.00円まで買われた。米長期金利が時間外で上昇を維持したこともサポート要因となった。
 
上昇の反動からユーロドルは1.14ドル半ば、ポンドドルは1.51ドル半ばで上値が重い。豪ドル/ドルも0.77ドル後半で伸び悩んだ。NZドルは乱高下。ウィーラーRBNZ総裁が講演で、NZドル高への不快感を改めて表明。インフレ鈍化などの条件が満たされれば利下げが正当化されるとの見解を示したことで、NZドル/ドルは0.7290ドルまで急落した。ただ、現状では政策金利の安定が賢明と、当面の据え置きを示唆したため一気に買い戻され、0.7421ドルまで上値を伸ばすなど振幅。NZドル円も85.78円から円安も背景に87.51円へ切り返した。
 
足元では円売りに対する警戒感は薄い。最近の米指標の弱さから、週末の米雇用統計に向けてドル高が強まりにくいことも想定されるが、市場マインドの改善を基にマーケットはリスクオンへの回帰に期待を寄せつつある。ドル円はもとより、クロス円の下値もサポートされる展開が午後も続きそうだ。