東京市場 午前概況 円は小幅高、株価は大幅反落

2015年02月05日 12:42

午前の為替市場は日経平均株価が反落したことから、リスク回避ムードがくすぶった。本邦の10年債利回りが昨年12月12日以来の水準まで上昇したことが、株価を圧迫した。また、ECBによるギリシャ国債への適格担保の特例措置解除の余波が続いたことも、円買いの流れを後押しした感じだ。
 
ドル円は117.02円、ユーロ円は132.57円、ポンド円は177.74円、加ドル円は93.11円までそれぞれ下げ幅を広げた。ただ、中国株の大幅反発を受け、日経平均の下げがある程度限られたことで円高の流れは限定的だった。
 
ユーロドルは1.1304ドルまでレンジ下限を広げた後は、1.1360ドルまで小幅に戻した。しかし、ギリシャの債務問題への不透明感が意識される中で、戻りは鈍かった。また、豪ドル/ドルは方向性なく振幅。本日発表された豪12月小売売上高は、前月比で+0.2%と市場予想の+0.3%を下回った一方で、前期比では+1.5%とこちらは市場予想+1.1%を上回るなど、強弱まちまちだったことから手掛かりにはなりづらかった。豪ドル/ドルは、ファンド勢の売りに押されて0.7734ドルまでの下押しを経て0.7788ドルまで戻した。
 
この後は、30年債入札の結果受けた動き出しに注意したい。3日と同様に入札が低調となれば、金利上昇を通じた株安進行ならびに円高の相互作用が意識されやすくなる。逆に入札が好調となれば、金利低下に連れた株高・円安から、ドル円・クロス円は戻りを試す展開となるか。