東京市場 午前概況 円、朝安後に買い優勢に

2015年01月30日 12:35

午前は円買いが優勢。薄商いのなか、朝方には株高も見越して円売りが先行したが巻き戻された。月末のリバランスや仲値要因のフローがことさら強まっていた印象はなかった。ドル円は前日高値を前にした118.47円から117.91円へ失速。一時200円程度上昇した日経平均の、上値が徐々に重くなっていったことも意識されたような推移をたどっている。クロス円にも同様の値動きがみられた。ユーロ円は134.20円から133.64円へ、ポンド円は178.57円から177.76円へ押し戻された。
 
12月の全国消費者物価指数は、生鮮食品を除くコアで前年比+2.5%となった。増税の影響を除く伸び率は0.5%と鈍化傾向。想定内だったガソリン価格の下落の他にも、多くの項目で物価の伸びがみられなかった。先行指標となる東京都区部の同指標は+2.2%となり、先行きの不透明感が増す内容。一方で失業率は3.4%へ低下し、有効求人倍率は1.15倍まで上昇するなど雇用データの改善は継続している。
 
ユーロドルは1.1338ドルまでじり高。昨日のNY午後からの反発基調が緩やかに進んでいる。ポンドドルも1.50ドル後半でしっかり推移した。資源国通貨も豪ドル/ドルが0.77ドル後半、NZドル/ドルが0.72ドル後半、ドル/加ドルは1.26加ドル前半でドルに対して底堅く推移。昨日までの、安値を塗り替える動きは一服している。豪ドル円は92.23円から91.78円まで、NZドル円は86.25円から85.88円までドル円に連れて振幅。
 
午後は株価の動意に多少の影響を受けつつも、欧米のイベントを控えて値動きを細らせていくか。週末・月末といった要因も考慮すれば、ドル円にレンジ脱却を見据えた力のあるフローが持ち込まれることも考えにくい。