東京市場 午前概況 ドル買い基調は続くも、イベント控え小動き

2014年12月12日 12:13

東京午前の為替市場は、良好な米小売売上高や米株高を背景とした、昨日来のドル買い・円売りが地合いが継続した。ドル円は昨日NYタイムの高値水準119円半ばから118円後半へ下押していたものの、アジア早朝からはじり高推移。日経平均が前日比200円超まで上げ幅を拡大すると、119.21円まで水準を回復した。ユーロ円も147.71円、ポンド円は187.37円まで上昇。その後は週末に衆院選、来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた様子見姿勢もあり、やや押し戻された水準で小動きとなった。
 
資源国通貨は原油安が重しとなり軟調。昨日に60ドルの大台を割り込んだNY原油先物は、時間外取引でも軟調推移。ドルが主要通貨に対し買い優勢となるなか、豪ドル/ドルは0.8241ドル、NZドル/ドルは0.7770ドルまで下押したほか、ドル/加ドルは1.1551加ドルまで加ドル安が進んだ。
 
ユーロドルは朝方に1.2390ドルまで弱含むと、その後も1.23ドル後半で推移。ドル買い基調が続くなか、昨日、欧州中央銀行(ECB)による長期リファイナンスオペ(TLTRO)が低調な結果だったことなどを背景に、量的緩和への思惑が再燃しておりユーロの上値を圧迫した。
 
午後は中国小売売上高や、鉱工業生産などの発表が予定されている。中国景気の減速が懸念されるなか同指標の結果は注目したい。交易面で関係の深いオセアニア通貨を中心に、動意づく可能性がある。ただ、円相場は週末の衆院選や来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)が控えていることもあり、様子見ムードとなりそうだ。