東京市場 午前概況 ドル買い優勢、ドル円は119.03円まで上昇

2014年12月01日 12:23

東京午前の為替市場はドル買い優勢に。先週末のドル高の流れが尾を引くなか、ドル円は約7年4カ月ぶりの高値となる119.03円まで上値を拡大した。その後に伸びの勢いが一服すると利食い売りに押されて、118.80円近辺まで反落。前週末終値から小幅に上昇して取引を開催させた米10年債利回りが伸び悩んでいることも、ドル円の上値を抑えている可能性もある。
 
ユーロドルは1.2440ドル付近と先週末の終値付近で推移。オセアニアタイムには、SNB(スイス国立銀行)資産の20%以上を金で保有することを義務付ける提案が、国民投票で否決されたことを受け、1.2474ドルまで上昇幅を広げる場面があった。しかし、買い一巡後はドル円上昇の影響もあり、一時1.2428ドルまで下押した。ユーロ円も148.06円までレンジ上限を広げた後は147.80円台へ下げた。その後、ドル円の上昇が一服すると為替市場全体でのドル買い地合いも緩和し、ユーロドルは1.2440ドル台まで切り返し、これにつられてユーロ円も148円付近まで切り返した。また一時1.5586ドルまで下押していたポンドドルも、1.56ドル前半へもち直した。
 
一方で、資源国通貨は弱含み。スイスの国民投票の結果を受けた金の需要増期待の後退や原油価格の下落、さらにはNZドルが当局の通貨高けん制を受けて下げたことに引っ張られて、豪ドル/ドルは一時0.8449ドルを示現し2010年7月以来の安値を更新。その後に発表された中国製造業PMIの結果がさえなかったことから最終的には豪ドル/ドルは0.8417ドルまで、豪ドル円は100.14円まで下値を拡大した。またNZドル/ドルは0.7777ドル、NZドル円は92.52円、ドル/加ドルは1.1459加ドルまで資源国通貨安が進み、加ドル円は103円後半で推移した。
 
午後もドル強含みの展開か。ドル円は119円台での滞空時間は短かく、ほどなく118円台後半へ押し戻された。とはいえ、その後も118.90円近辺で底堅く推移しており、ドル買い地合いは継続しているもよう。午後は本邦株価の動向をにらみながら、再度119円台を試す場面もありそうだ。