東京市場 午前概況 ドル安継続、豪ドルは強い雇用データも好感

2014年04月10日 12:11

東京タイム午前は米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表後のドル安地合いが引き継がれ、主要通貨が対ドルで一段高となった。FOMC議事録では金利見通しへの過度な反応への懸念が示され、「現在の超低金利を2015年まで維持するのが妥当」と判断したことが明らかになった。タカ派なトーンが確認できなかったことで、NY市場の終盤から進んだドル安は東京タイムでも継続。ユーロドルは1.3871ドルまで上値を伸ばしたほか、ポンドドルは1.6820ドルまで上昇し、2月17日につけた年初来高値1.6823ドルに接近した。NZドル/ドルも0.8746ドルまで買われて昨年8月以来の高値を更新した。
 豪ドルは、強い雇用データを受けて買いが優勢に。豪3月就業者数は市場予想の2500人増に対して1.81万人増となり、同失業率は昨年12月以来となる5.8%まで大幅に改善した。この結果を受けて豪ドル/ドルは0.9440ドル、豪ドル円は96.23円まで上昇した。ただ、正規雇用者数が前回の8万人増から2.21万人減となったことから、豪ドルの大幅上昇には至らなかった。
 ドル円は日経平均の反発を受けて買いが先行し、102.14円まで上値を伸ばした。ただ、昨日同様に102円台では上値が重く、日経平均が1万4500円台を維持できず上げ幅を縮小する動きも嫌気されると、中国貿易統計の結果を受けてややリスク回避ムードが強まったことから101.80円まで下押した。クロス円も買い先行後に下押し、ユーロ円は141.56円から141.01円へ、ポンド円は171.63円から171.06円、NZドル円は89.23円を高値に88.78円まで押し戻された。
 午後もドル円は101円後半から102円前半を中心とした方向感に欠ける動きが予想される。前引けにかけて上げ幅を縮小する動きとなった日経平均の動向に注目したい。後場の日経平均が反落に転じると、ドル円は8日安値101.55円近辺まで下落余地を広げる可能性はありそうだ。