東京市場 午前概況 ドル安地合いが継続、豪ドルは上昇が一服

2014年07月10日 12:30

午前の為替市場ではドル安地合いが継続。昨日公表された米FOMC議事録において、FRBの早期利上げ期待を強める新たな材料が出なかったことが、引き続き手がかりとなった。ただ、じり高基調だった豪ドルが豪雇用指標や中国貿易統計を受けて上値が重くなったことで、ドル安の勢いはいく分緩和した。
 
ドル円は、米長期金利が2.55%付近と足もとの低水準で推移する中、101.45円の昨日安値に迫る101.50円まで下落した。一方で、ユーロドルは1.3650ドル付近まで直近高値を塗り替えた。そのほかでは、ポンドドルが1.7168ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.8904CHF、ドル/加ドルは1.0647加ドルまでドル安が進んだ。
 
豪ドルは高値から反落。豪6月就業者数が+1万5900人と、予想+1万2000人を上回ったことに反応して、豪ドル/ドルは0.9457ドル、豪ドル円は95.99円まで上伸した。しかし、失業率が6.0%へ悪化したほか、正規雇用者数が-3800人となるなど、強弱まちまちの内容だったことで、豪ドル高の流れも程なく失速。さらには、中国の6貿易黒字が市場予想の369.5億ドルを下回る316億ドルとなったほか、輸出入の伸びも市場予想にとどかなったことが重しとなって、豪ドル/ドルは0.9397ドル、豪ドル円は95.42円まで下げた。
 
NZドルも上昇が一服。最高値更新を見据えた動きが続いているNZドル/ドルは、0.8836ドルまで上昇幅を拡大したあとに0.8810ドル台まで押し戻された。NZドル円も89.71円を高値に89.51円まで反落した。
 
この後のドル円は、下値を探りつつ欧州勢の参入を待つ格好か。ドル安の流れを変えるような新たな材料がないほか、株価のさえない展開も手伝って、ドル円は緩やかに下値を切り下げる動きを続けそうだ。