東京市場 午前概況 ドル円119円半ば 株安が上値の圧迫要因に

2015年03月04日 12:21

東京タイム午前はドル円やクロス円が上値の重い推移。海外市場の流れを引き継ぎ、日経平均が一時200円安を超える水準まで調整したことが上値を抑制した。ドル円は119.50円まで売られた。ただ最近の株価との相関性の低さを象徴するように、1%近い株価の下げに対する値動きとしてはわずか。ユーロ円が133.62円と昨日の安値をわずかに割り込んだものの、ポンド円は183.60円、NZドル円は90.30円、加ドル円は95.67円までの下押しにとどまった。
 
発表された豪10-12月期GDPが前期比ベースで市場の予想を下回ったため、豪ドル/ドルは0.7796ドル、豪ドル円は93.29円まで下押しが先行した。しかし前期の上方修正や緩やかな景気拡大で追加緩和への思惑は高まらず、対ドルは0.7835ドル、対円は93.70円まで切り返すなど振幅。中国2月HSBCサービス業PMIは前月から改善したが手がかりにはなっていない。
 
ユーロドルは1.11ドル後半で横ばい。レンジは10p程度と狭かった。ポンドドルも1.53ドル半ばの前日引け値水準を挟んだ小動き。時間外の米長期金利は2.13%まで上昇幅を拡大させているがドル買いの動きは限定的。前日来の米債券安(利回り上昇)は、企業の大型起債をめぐる動きが引き継がれているとの見方が優勢で、為替へのインパクトは少ない。
 
午後は様子見ムードが広まるか。本邦株価が日銀の資産買い入れへの期待から後場に下げ幅を縮めるようならば、多少なりともドル円やクロス円の下支えになりえる。ただ、海外市場の米2月ADP全国雇用者数や同ISM非製造業景況指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)などを控えて手は出しにくい。欧米の株価に調整が続くかも、市場全体のリスクセンチメントを占う上で見極めたい。