東京市場 午前概況 ドル円101円後半で小動き、ポンドは一段高

2014年06月13日 12:12

東京午前の為替相場ではポンドが一段高。昨日の海外市場で、カーニーBOE総裁の「BOEは市場の予想より早期に利上げを開始する可能性」との発言を背景に強まったポンド買いの流れが継続。ポンドドルは1.6959ドル、ポンド円は172.53円まで一段高となった。ポンドドルは5月6日につけた2009年8月以来の高値1.6996ドルを射程圏内に捉えている。ユーロポンドも一時昨年11月以来となる0.80ポンドの大台割れ水準までポンド高・ユーロ安が進んだ。英景気回復が雇用・所得の増加と企業活動の拡大を伴う好循環に入りつつあるなかで、BOEは慎重な姿勢を示していたが、総裁が早期利上げの可能性に言及し、労働市場の改善が続いていることから、BOEの見方に変化が見られる可能性も高まっている。ユーロドルは1.35ドル半ばで小動き。昨日に約4カ月ぶりの安値となる137.71円まで下落したユーロ円は下げ渋るも、戻りは138.04円までと戻りは鈍い。追加緩和への思惑を背景にユーロは引き続き地合いが弱い。
 ドル円は101.70円台を中心に小動き。日経平均は米株安も嫌気され、続落となった。ただ、日銀金融政策決定会合の結果公表と黒田日銀総裁の記者会見を控え様子見ムードが強く、株安への反応は限定的。今週に入って堅調な動きとなっているオセアニア通貨は上げが一服し、小幅ながら調整が優勢。NZドル/ドルは0.8656ドル、NZドル円は88.11円まで水準を切り下げたほか、豪ドル/ドルは0.94ドル前半、豪ドル円は95円後半でやや上値の重い動きとなった。
 午後は日銀金融政策決定会合の結果を見極める展開になるだろう。ただ、サプライズはなく現行の金融政策が継続されることが見込まれ、相場への影響は限られそうだ。中国の鉱工業生産や小売売上高などの指標結果次第では、中国の景気鈍化への懸念からリスク回避の円買いが強まる可能性もあり、注目したい。