東京市場 午前概況 ドル円下げ一服も株安で上値重い

2014年04月09日 12:03

東京タイム午前はオセアニア通貨が堅調な展開となったが他通貨の動意は限定的。昨日、3月19日以来の安値水準となる101.55円まで大幅下落したドル円には買い戻しが先行して一時102.05円まで上値を伸ばしたが、続落した日経平均が下げ幅を200円超に拡大させる動きを嫌気して101.80円台へ押し戻されるなど上値は重かった。黒田日銀総裁の会見を受け、日銀による早期の追加緩和への思惑が後退したことは引き続きドル円の重しとなっているが、「異次元の緩和策」は継続されており、一段とドル売り・円買いが進む地合いにもなっていない。
 オセアニア通貨は堅調。中国当局による景気刺激策への期待感から中国株が連日で上昇するなか、豪2月住宅ローン貸出が市場予想を上回ったことも好感されて豪ドル/ドルは0.9387ドル、豪ドル円は95.69円まで上値を伸ばした。また、NZドル/ドルは0.87ドルの大台を回復すると、2011年8月以来の高値となる0.8708ドルまで上昇、NZドル円も88.75円までレンジ上限を広げた。一方で欧州通貨の動意は限られた。前日に1.38ドル前半まで上昇していたユーロドルは1.3790ドル前後の狭いレンジ内で推移し、ユーロ円も140円半ばで小幅な上下。ポンドは英2月鉱工業生産の結果を受けた良好な地合いが続き、ポンドドルは前日来の高値圏1.67ドル半ばで推移し、ポンド円は170.85円まで上昇した。
 午後も手かがりとなりそうな材料に乏しく株価動向を眺めながらの展開となりそう。ドル円は午前のレンジ101円後半から102円前半での小動きが予想される。ドル円は日経平均の大幅下落に一定の底固さを示したが、後場になって日経平均が一段と下げ幅を拡大させれば前日安値101.55円付近まで下値余地は広がりそうだ。