東京市場 午前概況 ドル円は101円半ばで振幅 ユーロは上値に重さ

2014年04月14日 13:35

東京タイム午前ではドル円やクロス円に売りが先行した。ただ、ドル円は直近の安値となる101.30円付近を前に下げ渋ったほか、クロス円の下値も限定的だった。日経平均は先週末につけた年初来安値13885円とほぼ同値で下げ渋って反発すると、一時14000円の大台を回復させた。欧米の株式市場の動向から底割れの懸念のあった本邦株価が持ち直したことで、リスク回避的な円買いは広がらなかった。しかし、最近の株安の局面で相応の下値の固さを披露していたドル円は、株価の持ち直しへの反発も鈍く、101.42円から101.60円付近へ水準を持ち直した程度の動きにとどまった。ユーロ円は140.43円、ポンド円は169.60円、豪ドル円は95.12円、NZドル円は88.01円、加ドル円は92.29円で下げ止まったが、朝方に下押した値幅をすべて取り戻すだけの勢いに欠け、それぞれが先週末引け値をいく分割り込んだ水準で推移した。
 対ドルではユーロが重かった。週末にドラギECB総裁が講演で「ユーロ高なら、さらなる緩和措置が必要になる」と発言したことが意識されたもよう。総裁は量的緩和(QE)を実施するなら、買い入れ対象は市場規模の小さい資産担保証券(ABS)だけに限定しないとも述べている。ユーロドルは早朝には1.3830ドルまで売りが先行し、その後は1.38ドル半ばで取引された。ポンドドルは1.67ドル前半、豪ドル/ドルは0.93ドル後半、NZドル/ドルは0.86ドル後半を中心にもみ合った。
 午後も本邦株価の値幅が一定水準にとどまれば、円相場は方向感に乏しい展開が続きそう。ドル円は3月の安値水準となる101.20円近辺を前に下値の固い推移が続いており、この水準を維持できれば自律反発への期待も高まっていきそう。ただし株価の一段安などで同水準を割り込めば、200日移動平均線や2月の安値水準が位置する100.80円付近まで下値を広げる可能性は高いだろう。