東京市場 午前概況 ドル円は高値更新も失速、思惑交錯か

2014年11月14日 12:19

東京タイム午前のドル円は2007年10月以来の水準116.20円まで高値を更新した。しかし仕掛け的な側面もあったようで、その後は115.72円まで朝方からのレンジ下限を広げた。
 
ドル円は、SQ算出日という特殊要因はあったものの日経平均株価が前日比127円高で寄り付く中、115円後半でじり高。2日ぶりの116円超えを果たし、上値を伸ばした。116.10円にストップロスの買いが控えていたとの声もある。消費増税先送り・解散総選挙を背景とした株高・円安への思惑も根強いようだ。ただし、厚い売りとストップロスの買いが控える116.20円は上抜き切れなかった。その後は、日経平均株価が17300円割れ目前となる水準まで下押す動きをにらみ、115円後半を中心に振幅した。
 
クロス円も円売りを強めた後に失速。ユーロ円は年初1月2日以来の高値144.84円をつけた後は144円前半へ反落。ポンド円も182.31円から181円後半、スイスフラン(CHF)円は120.48円から120円前半へ下押した。
 
豪ドル円は、対ドルでの豪ドルの重さに抑えられ気味ながらも、一時101.01円と大台を回復したものの伸び悩んだ。その後は101円割れの動きに終始。他の資源国通貨も、NZドル円が91.34円から91円付近へ、加ドル円は102.05円から101円後半へ押し戻された。
 
対ドルでは、ドル円上昇によるドル買いが緩んだ後も、クロス円の下押しが各通貨の上値を重くした。ユーロドルは1.2452ドル、ポンドドルは1.5674ドルまで小幅に下落。豪ドル/ドルは0.8690ドル、NZドル/ドルは0.7849ドルまで小幅に水準を下げた。ドルCHFは0.9654CHFまでCHF安、ドル/加ドルは1.1391加ドルまで加ドルがじり安となった。
 
午後も消費増税先送り・解散総選挙に関する発言をにらみ、思惑での売買交錯を警戒しながらの展開が想定できる。いったん盛り上がった先送り議論を冷やすきっかけとなる発言をした菅官房長官が「増税延期の場合のリスクへの手当て首相が打つ」との、先送りの際のオプションともとれる見解を示していた点は、思惑での株高・円安を進めやすくする一因になるかもしれない。
 
 
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