東京市場 午前概況 ドル円は直近レンジ下限拡大 本邦株価は伸び悩む

2014年06月30日 11:54

週明け30日の東京タイム午前は円買いが優勢。ドル円は101.26円まで下値を広げ、先週末につけた101.32円を割り込んで直近のレンジ下限を拡大させた。月末・期末を控えて取引が盛り上がりを欠くなか、外国関連投信の設定などの思惑を背景にした円売りもほとんど見られず。むしろ仲値にかけては円買いフローが散見され、クロス円とともにじり安基調となった。日経平均株価は週末の大幅安の反動や米株価の続伸を受けて反発して始まったが、寄り付き直後を高値にマイナス圏へ失速するなどさえない展開。株価動向もドル円やクロス円の上値を抑制する一因となった。ユーロ円は138.20円、ポンド円は172.43円、豪ドル円は95.31円、加ドル円は94.90円まで下値を切り下げた。
 
対ドルではオセアニア通貨が弱含み。NZドルはNZ5月住宅建設許可や、オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)が発表した6月のNZ企業景況感が総じて市場予想を下回ったことを嫌気。対ドルは0.8739ドルまで売られ、対円は円高推移も重しに88.51円まで下値を広げた。豪ドル/ドルは0.9409ドルまでつれ安で推移。ユーロドルは1.36ドル半ばと直近レンジの上限付近でもみ合ったほか、ポンドドルは1.70ドル前半で小動き。週末の欧州中央銀行(ECB)理事会を前に、今日のロンドンタイムではユーロ圏6月消費者物価指数(HICP)の発表が予定されている。
 
アジア市場全体では株価の底堅さが確認できるが、本邦株価の伸び悩みがドル円やクロス円の上値を抑制している。ドル円が一気に下値を広げる展開も想定しづらいが、海外市場からは週末のECB理事会や米雇用統計を前に、多くの注目イベントが予定されているため買い戻しの動きも限られそう。低位底練りの状態が続きそうだ。