東京市場 午前概況 ドル円は下押し先行も108円半ばを回復

2014年10月08日 12:48

国際通貨基金(IMF)は、今年の世界経済の成長見通しを+3.3%(従来は+3.4%)へ、来年は+3.8%(従来は+4.0%)へそれぞれ引き下げるとの世界経済見通しを発表した。世界経済の成長鈍化への警戒感から欧米株安となり、日経平均の寄り付きは前日比-209円の15574円で取引開始。一方ドル円は、早朝の取引が薄い時間、9月17日以来、3週間ぶりの安値107.75円まで売り込まれたものの、その後はドルが買い戻され一時108.46円まで水準を回復した。一方で対ドルでは各通貨が弱い動きに。ユーロドルは一時1.2683ドルまで上昇も1.2628ドルまで売られた。他通貨もポンドドルが1.6055ドル、豪ドル/ドルが0.8762ドル、NZドル/ドルが0.7789ドルと軟調。ドル/スイスフラン(CHF)は0.9595CHFまでCHF安、ドル/加ドルは1.1185加ドルまで加ドル安推移。
 クロス円は、ユーロ円が137.05円、ポンド円は174.17円、スイスフラン(CHF)円は113.07円、加ドル円は97.06円まで小幅高。ただ、豪ドル円は95.01円、NZドル円は84.46円と、対ドルのオセアニア通貨下落に追随した。統計局は、7-9月の各雇用統計を見直すと発表。過去最高の就業者数となった8月の数値が下方修正される可能性があるという。
 
8月国際収支と中国9月HSBCサービス業PMIが発表された。8月国際収支は、経常収支が2871億円の黒字と予想を上回った一方、貿易赤字は8318億円と予想より膨らんだが、ドル円は108.40円付近で小動きとなり、指標への反応は限られた。また、中国9月HSBCサービス業PMIは53.5で前月の54.1より弱かったものの、景況の分かれ目50以上を維持。中国と経済的に関係の深いオセアニア通貨に反応が出るかと思われたが、こちらも大きな動きにはつながらなかった。
 
本日はこの後、9月景気ウォッチャー調査・現状判断DI、NYタイムに米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表が控えている。世界経済鈍化という重い空気が漂う中、リスクを嫌った投資マネーが、日米の経済状況を示す指標を受けどのように動くか注目したい。
 
 
 
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