東京市場 午前概況 ドル円は一時115円台回復するも、定着せず

2014年11月11日 12:12

東京午前の為替市場は、株価や指標結果につられた値動きを見せたが、最終的には大きくレンジを拡大させることなく小動きとなった。本日発表された9月国際収支では、経常収支が予想+5377億円のところ+9630億円と予想以上の黒字を確保し、貿易収支は、輸出・輸入ともに前年比で10%を超える伸びを見せた。また日経平均株価も高値更新の米株市場を受けて買い先行で始まり、+88円で寄り付いた。これを受けて円売りが優勢となり、ドル円は一時115.01円を示現して大台を回復させた。ユーロ円は142.88円、ポンド円は182.19円、加ドル円は101.08円までレンジ上限を広げた。
 
ただ、ドル円が115円台に定着するほど円売りに力強さはなかった。日経平均株価は前日比100円高前後を維持して下げ渋っていたものの、為替市場では円買い戻しが入り、さらにドルに手仕舞い売りも散見され、ほどなくドル円は114.63円までレンジ下限を広げた。ユーロ円は、ユーロドルが1.2441ドルまで買われたがサポート力に乏しく、142.61円までドル円に連れ安。ポンド円も181.77円まで反落した。
 
オセアニア通貨はしっかり。本日発表された10月の企業景況感が、2008年2月以来の高水準に改善しており、7-9月期住宅価格指数も前年比ベースで市場予想の伸びを上回った。本邦株価の堅調さを受け円売りが先行したことも後押しもあり、豪ドル円は99.24円、NZドル円は89.16円まで上値を伸ばし、その後も強含みとなっている。
 
今日は米国がベテランズデーのため一部の市場が休場になることから、イベントにも乏しく、午後も動意の薄い展開が予想される。本邦株価の動向によっては円の売り・買いが見られるだろうが、その後にすぐ買い戻しや戻り売りも入ることが予想され、方向感に乏しい展開となりそうだ。
 
 
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