東京市場 午前概況 ドル円は一時103円台回復

2014年08月20日 12:02

午前の為替市場では、ドル円が103円台を一時回復した。昨日の海外市場でのドル高地合いが尾を引くなか、仲値需給の時間帯にかけて下値を切り上げ、1日以来の水準103.01円を示現した。ただ、FOMC議事録公表などを控えて、積極的に上値を試す展開にはならず、買い一巡後は高値圏でもち合った。クロス円も底堅い展開。ユーロ円は137.18円、ポンド円は171.18円、スイスフラン円は113.27円、加ドル円は94.14円までそれぞれレンジ上限を広げる場面がみられた。発表された7月の貿易収支では、輸入が2カ月連続で増加したことが影響して9640億円の赤字と、予想額7139億円より赤字幅が拡大した。ただ、為替市場への影響は限定的だった。
 
ユーロドルやポンドドルは底割れこそ回避したものの、英国・ユーロ圏と米国との景況感の違いが意識され、ユーロドルは一時1.3311ドルまで年初来安値を更新、ポンドドルは1.6620ドル付近と、足もとの安値圏で上値の重い推移を続けた。
 
また、豪ドルはスティーブンスRBA(豪準備銀行)総裁の議会証言を受けて振幅。序盤には「労働市場の指標は改善したようだ」、「生産性改善のいくつかの証拠がある」との見解を受けて、豪ドルは買いで反応。豪ドル/ドルは0.9310ドル付近、豪ドル円は95.85円近辺まで下値を切り上げた。その後「適切と判断するなら介入も排除せず」との発言が伝わると豪ドルは反落。豪ドル/ドルは0.9286ドル、豪ドル円は95.62円まで下押しした。しかしながら、ドル高がさほど進まなかったほか、RBA総裁が現状水準での介入に関してはそれほど前向きではない旨を示したことや、「利下げが役立つなら検討しないことはない」と利下げに対する慎重さもうかがえたことで、豪ドル/ドルは0.9317ドル、豪ドル円は95.89円までレンジ上限を広げるなど、限られた値幅で上下動した。
 
この後は、ユーロドルの動向を注視か。ドル高の流れは一服して為替市場は落ち着いた感がある。しかし、ユーロドルは大台割れの危険水域にとどまっている状況で、ユーロ安の流れがいつ強まってもおかしくはないだろう。ユーロドルの下押しに反応してクロス円中心に円買いが強まる可能性もあり、注意したい。
 
 
 
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