東京市場 午前概況 ドル円、連日の年初来高値更新 119.44円

2014年12月03日 12:47

東京午前の為替市場はややドルが買われた。序盤こそ、昨日の上昇の反動に伴うドルの持ち高調整が先行しドルが売られる場面があった。ただ、さえない豪GDPを受けて、それまでのドル売りの流れが反転。ドルは底堅く推移した。ドル円は、200円近く上昇して年初来高値を更新した日経平均株価も支援材料に119.44円まで上伸。7年4カ月ぶりの高値を示現した。その後は、119.50円に設定されたオプション(OP)バリア関連の防戦売りが意識されて伸び悩んだが、下押しも119.30円近辺がせいぜいで底堅く推移した。ドル円の動きにつられて、クロス円の一角も上値を拡大。ユーロ円が147.91円、ポンド円が186.84円、スイスフラン円が122.85円までそれぞれレンジ上限を広げた。
 
オセアニア通貨は軟調。豪7-9月期国内総生産(GDP)が、前期比・前年比揃って市場予想を下回ったことが重しとなった。豪ドル/ドルは0.8392ドル、豪ドル円は100.08円までレンジ下限を広げた。その後に発表された中国11月非製造業PMIが53.9と、10月の53.8からわずかではあるがもち直す結果となったため、売りの勢いは緩和したが、戻りは限定的だった。NZドルは、乳製品価格の下落傾向が引き続き意識され、NZドル/ドルは0.7770ドル、NZドル円は92.70円まで下押しする局面がみられた。
 
一方で、ユーロドルは1.2380ドル台で振幅。明日のECB理事会を前に動きづらいほか、ドル円とユーロ円の動きに挟まれて方向感は乏しかった。本日のこれまでのレンジは1.2381-91ドル。
 
午後もドル高地合いは継続されそうだ。日経平均株価が後場も堅調に推移すれば、株価の支えも受けながら、ドル円はOPバリアの設定水準である119.50円超えを試す可能性はある。ただ、短期的な高値警戒感があるほか、ロンドンタイムに多くの経済指標が発表されるため、それらを見極めたいとの思いもあって、足元の水準を維持したまま欧州勢の参入を待つ展開もあるだろう。